アフリカ進出の日本企業 思惑とリスク

日本企業にとって総人口10億人と言われる大市場に加え、潤沢な資源を誇るアフリカへの進出は大きなビジネスチャンスととらえており、日本政府のアフリカへの資金支援体制と相応して、ようやく官民一体となった体制づくりの基盤が整いつつある状況と言われています。ただその思惑をくじくかのような、相変わらず続くアフリカ諸国の国内政情不安に伴う混乱や治安悪化。そんな状況下でも、既にアフリカ各地へ進出している日本企業は410社にのぼると伝えられています。進出先で最も多いのが南アフリカで、何と言っても政情が安定し、順調に経済成長が進んでいる国でかつ資源も豊富となれば大手商社にとっても重要な市場開拓先と考えてもおかしくありません。豊富な資源もさることながら、10億人市場と言われる消費は、大手製造会社にとっても魅力的消費地に違いありません。現実に中所得者増加に伴い内需拡大が続きいやがうえにも、アフリカ市場への熱い視線が注がれるのも当然でしょう。現地企業とのM&Aによる新規参入は言うに及ばす、某大手塗料会社が現地大手塗料会社を買収しての進出で、得意とする自動車塗装のアフリカ一大拠点として事業拡大をもくろんでいるかと思えば、大手自動車・バイク製造会社が、アジアでの成功実績を引っ提げてアフリカへ進出していったのもまだ記憶に新しいことではないでしょうか。得意とする低価格帯小型2輪車をメインに、アジアでの成功をアフリカでも再現すべく動きだしていると言われています。その価格は、日本円換算で約5万円という驚きの価格設定とのこと。このような大手企業ばかりでなく、いろいろな業種(例えば、輸送用機器、一般機械、自動車など)でアフリカ進出を計画しているようです。ただ、このような大きな流れの中で、2013年発生した日本企業のアルジェリア人質事件(日本人10名を含む多数の死者を出した)に代表される大きなリスクが潜んでいるということは、決して忘れてはいけないことではないでしょうか。